今日はよその紅茶屋さんのお話です。
芦屋にあるムジカティー、紅茶好きな方はもちろん、そうでなくてもご存知の方はたくさんいらっしゃるであろう言わずと知れた老舗の紅茶専門店。大阪の新地にあった頃から現在に至るまで何度も通い、今まで勤めていたお店でも紅茶を淹れて出していたり茶葉を販売していたりと(私が一方的にそう思っているだけですが)何かと縁のある敬愛する紅茶屋さんです。お茶好きの当店のお客様とお話ししているとよく話題にも登ります。
sancaを始めてから伺えていなかったムジカさん。先日久しぶりに行きました。茶葉を販売されているお店と紅茶が飲めるティールームは少し離れているので、先に茶葉を買いに(こちらでも試飲はできます)。いつ行っても思うのですが、スタッフさんの説明が実にわかりやすいというか魅力的。紅茶がお好きなんだなあというのが自然に伝わり、話を聞いていると全部欲しくなってくるのです(神戸阪急店でももそうです)。が、そんなわけにもいかないので何とか2種類に絞りました。前から気になっていたネパールの紅茶(最後にオチあり)と今年のダージリン・セカンドフラッシュを勉強を兼ねて。
お会計のときにレジカウンターの前に気になる包みが山と入った箱がありました。聞けば、なんとインドから送られてきた紅茶のサンプル、しかも好きなものを持って帰っていいとおっしゃるではありませんか。近年のサンプルなので今年のものもあれば2023年のものもあり、ムジカさんで採用されて販売されているものもあれば試飲まで行き着いていないものもあるとか。私にとっては宝の山に見えました。ウハウハな気分でお言葉に甘えて3袋いただいてきました。
それぞれ袋に書かれているスペックから茶葉のキャラクターを想像しているとワクワクします。例えば一番左は今年になって送られてきたキャッスルトン農園のダージリン。Gradeのところに書いてある「FTGFOP1」というのは茶葉の階級のことで「ファイン・ティッピー・ゴールデン・フラワリー・オレンジ・ペコー」の略です。1はその中でも最も優れたもの。
その後ろに(MUSCATEL)とあります。これは「マスカテルフレーバー」のことでフルーツのマスカットのような香りという意味。ダージリン、特にセカンドフラッシュの香りを表すときによく使われるワードなのでおそらくセカンドフラッシュが入っているのだと思います。
そのあとティールームに移動してゆっくり紅茶をいただきました。汗だくでしたが冷たい飲み物が苦手なのでホットでスリランカのウダプッセラワを1杯目はストレートで、2杯目はミルクで。久しぶりに自分以外の人が淹れた紅茶を飲んでじんわりとしあわせな気持ちになり、長居してしまいました。ちなみに日本でポットで紅茶をサーブしたのはムジカさんが最初だそうです。