当店でお取り扱いしている茶葉は基本紅茶かハーブティーなのですが、1種類だけハーブと緑茶のブレンドティーがあります。それがお茶のカジハラさんのCHABA NICE DAYと名付けられたシリーズのレモングラス×釜炒り茶です。
近年、日本全国の茶園さんがハーブ×日本茶、ハーブ×和紅茶などブレンドをたくさん出されています。ここ数年、旅先の道の駅やお土産物屋さん、セレクトショップなどで見つけたら片っ端から飲んでみていたのですが、お茶処で知られる地域でもこのブレンドは難しいのだと感じました。私個人の好みですがほとんどが、ブレンドせずに別々に飲んだ方がおいしいのでは・・・という感想だったからです(ほんと偉そうにすみません)。果たしてブレンドの意味とは?考えてしまいました。「ブレンド」は「ミックス」とは違います。どちらも異なる種類のものを合わせることには違いないのですが、ブレンドの定義は、合わせることによってよりおいしくなっていることだと思います。それに対してミックスはただ文字通り混ぜているだけ。日本語でも「和える」と「混ぜる」は違います。それに通ずるものがある。「別々に飲んだ方がおいしい」はブレンドではなくミックスです。
では、そもそもなぜ茶葉にブレンドが存在するのか。お茶は農作物です。当然のことながらその年の天気や気温に出来が左右され、そのまま味にも反映されます。収穫量や質により価格も変動します。毎年微妙に違う味を楽しみ、値段が上がったり下がったりしてもいいという人もいるでしょうが、消費者の多くは安定した味と価格を好みます。そこで一定水準の均一化を測るために生まれた方法がブレンドというわけです。とはいえ前述の通りミックスとは違うので、イメージ通りの味にブレンディング(配合)できるようになるのはそう簡単ではなさそうです。
とハードルを上げておいて断言します、このお茶はブレンドしていただいてありがとうございますという気持ちになります。レモングラスが苦手という方でもこれはおいしく飲めるのではないでしょうか。
まず、レモングラスの香りがすごい。「レモングラスにはリラックス効果がある」なんて情報を知らなくても、香りを嗅ぐとめちゃくちゃ癒されるので身体でわかります。釜炒り茶は摘み取った生葉を400℃(!)にもなる直火の釜で炒りながら仕上げていく日本古来の製法で作られたお茶。現在では大半のお茶が蒸して加工されるので(煎茶)、釜炒り製法で製造されているところはごく少数です。すっきりとした中に旨みもしっかりあり、レモングラスの香りとの相乗効果で爽快感があるので今の時期にぴったり。冷たくしてもおいしくいただけると思います。色も涼しげ。
ティーバッグ1包でマグカップにたっぷり1杯分くらいあるのでこんな風に小さなポットやピッチャーで淹れて中国茶のように少しずつ飲むのもおすすめです。お湯は90℃が適温なので沸騰してすぐではなく、別の器に注いでから淹れるか、保温ポットのお湯でも大丈夫です。抽出時間も1分でいいので手軽。
最後に特筆すべきは、カジハラさんではハーブも自家栽培されているということ。どこまでも希少な茶園さんです。
お茶のカジハラ(無農薬・無化学肥料)
CHABA NICE DAY レモングラス×釜炒り茶 ティーバッグ2包入 ¥324
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