富塚純光個展@あとりえすずかけ

先日初めての出張喫茶をさせていただいた、あとりえすずかけさんで開催中、富永純光さんの個展は本日3/10(火)16:00までです。もし間に合いそうな方がいらっしゃいましたらぜひ。阪神西宮駅からすぐです。

出張喫茶当日は個展の初日、ありがたいことにたくさんのお客様にお茶を飲んでいただきました。いつも実店舗の方にお越しいただいているみなさんも1点1点の作品を興味津々でご覧になられている姿が印象的でした。

想像以上にすばらしい世界観でしたのでほんの一部ですがレポートとしてこちらにも残しておきたいと思います。

まず圧巻だったのが掛け軸になっている一連のシリーズ。遠目だと細かい模様のような部分、よーく見ると、文字がびっしり書かれています。
文章の内容は九州を旅したときのことから始まって途中から創作が入ったりと虚実入り混じっています。それが実に興味深い。特に印象深かったことや、ぱっと思い浮かんだ記憶を誰に教わるでもなくこんな風に表現できる富塚さん、本当にすごい。

しかも描くのがめっちゃ速いのです。大作でも数時間もあれば完成するとか。鑑賞する方が時間がかかるかもしれません。
初日にA5サイズくらいの紙に即興で絵を描いてどんどん壁に貼っていくインスタレーション「メモ絵」も間近で見せていただいたのですが、ためらいなく一筆書きのごとくすっすっすっと描いておられました。
「野口五郎」「郷ひろみ」「亡き西城秀樹」からの急に中学の同級生や小学校の先生になったり。郷ひろみの頭から生えている角が気になって仕方なかったのですが何なのか聞きそびれました。
このメモ絵、富塚さんが若い頃、ある日お母様が部屋の壁に小さめの絵がたくさん貼ってあることに気づかれたことから始まったそうです。
年代的にウルトラマンや仮面ライダー、ゴレンジャー、それらに出てくる怪獣も多いです。

私のお気に入りは「ジュリー(ここ読めない)沢田研二(お前にチェックイン)」。「お前にチェックイン」と言う曲があるのです。佐野元春のコーラスが効いていてなかなかカッコいいのでよければどうぞ。富塚さん、鼻歌で歌っておられました。ちゃんとシルクハットを被っているところも細かいです。
文字は少なめのかわいいイラストタッチのものあります。富永さん、パリで作品が展示されたことがありその関係でフランスに行かれ、それ以来フランスもお好きだそうです。エッフェル塔や凱旋門の絵もありました。絵のタッチといい、パリ繋がりといい、ちょっと藤田嗣治に通ずるものを感じました。
紙の車も富塚さん作。
映画「男はつらいよ」の寅さんもお好きだそうで、こちらはなんとさくらと博の結婚式のときの絵だそう。たまりません。「男はつらいよ」は私もめっちゃ観てます。
そういえば、メモ絵で満男も描いておられたので、「いつの時代の満男ですか」とお伺いしたら(満男役は3回くらいキャストが変わっているのです)「吉岡秀隆」と即答されたので、さくらと博の結婚式の絵があるのに、そこは新しいんかーいとツッコミたくなりました(昭和世代じゃない方、わからないですよね、ごめんなさいね)。

プリントでファブリックになっている作品もありまして、とても惹かれました。言われないとわからないと思うんですが、この中に志村けんのバカ殿がいるんですよ。おもろすぎやしませんか。色合いもすごく好みなので、これ欲しかったなあ。
明るい気分になれるピンクにブルーのパターンもすてき。
絵を描きながら微笑んでおられるときがあって、本当に描くのがお好きなんだなあとここまで夢中になれるものがない私は羨ましくもありました。

写真にはないですが、昨夏、万博に行かれたときの動画や絵も楽しく、万博に行きたくなったと言うお声もありました。モチーフや色使いを観て「きっと明るい方なんやろね」と仰っていたお客様もいらっしゃいました。

もっとじっくり観たかったのですがお茶を淹れながらだったので割と駆け足での鑑賞、でも、久しぶりに刺激と感銘を受けた展示会でした。これらが無料で鑑賞できるなんてすばらしい場所が近くにあって本当にラッキーだなあ。

また機会があればすずかけさんには出張喫茶させていただきます。