「ボデガ」という名前にピンとこなくても、見れば、ああ、使ったことある、持ってるとなる人も多いであろう雑貨屋の定番品、寸胴の耐熱ガラスのグラスです。
ボデガが登場するまでは、雑貨屋にいけば必ずあり、かつカフェでもウォーターグラスの定番になっていたのはデュラレックスのピカルディでした。世界中で手にしたことがない人はいないといわれているくらい、あらゆる国で普及したシリーズです。
ボデガの普及率はピカルディほどではないですが、日本では2000年代初め頃から拡がり始め、今ではカフェではピカルディよりよく見るようになりました。
私が初めて見たのは『ku:nel』という雑誌(vol.12/2005年3月1日号)でした。フードコーディネーターの長尾智子さんがバスク(フランスとスペインの国境にある地域)へ行かれ、14ページにも渡って綴られていた旅行記の中に出てきたのです。
バスクでは地元の白ワイン、チャコリを飲むときには決まってボデガに注がれると、写真とともに記されていました。
| これはチャコリではなく紅茶です |
へえ、ステムのあるワイングラスじゃないんや!と驚いたのと同時に、ピンチョス(おつまみ)の横に並んでいるのを見て、すてき、おいしそう!とバスクに行きたくなったのでした。
イタリアのウィーングラスもそうですが、ワインが日常に根付く地域では毎日飲む安価なそれは、背の高い繊細なグラスではなく、気取らず扱いやすいコップを使うのでしょうね。その方がおいしいのではないかと想像します。
というわけで、元々はワイン用だったボデガですが、シンプルだし耐熱だし頑丈だしスタッキングもできるのでマルチに優秀なガラス器です。
当店ではSとMを定番で取り扱いしていて、喫茶でもSはウォーターグラスとして、Mはアイスティー用として使っています。
| 喫茶でお出ししているアイスストレートティー |
自宅ではSを15年くらい所有していて、飲み物以外ではヨーグルト、酢の物(夏はもずくをこれで”飲み”ます)、和え物、ポテトサラダ、冷製ポタージュを入れたりします。
グラスではなく「ガラスのうつわ」として捉えると実にフレキシブルに使えます。
Mはかなりたっぷり入りますのでごくごくと飲みたいときに。深さがあるのでカジュアルなパフェも作れます。
ちなみにバスクでは、S以外のサイズに入れるときも並々ではなく、せいぜい2〜3cmくらいまでしか注がないそうです。それもなんかいいなあ。
持っていると、自然に毎日手にとってしまうグラスです。
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