穴あきカッティングボード

ろくやおん。石田さんのカッティングボード、今日は穴があいているものをピックアップします。穴あきといっても、以前ご紹介した虫喰いレベルではなく、大きな鍵穴のごとく豪快にあいているもの。

材は家具でよく使われる赤茶色のチェリー、サクラです。チェリーは経年による色の変化が顕著な、長く使うのが楽しみになる木材。
裏面。
穴は節(ふし)と呼ばれる元々は枝だった部分。木の成長過程で、枝だけが枯れた状態のまま幹と一体化し樹皮に包まれていくとこのように節穴(ふしあな)として残るのです。そう、「君の目は節穴か?」でお馴染みの「節穴」です。

節穴がある木材は通常は不良品として扱われたりボンドなどで埋めてから加工されるのですが、木材愛にあふれる石田さんはもちろんそんなもったいないことはしません。節穴も個性として活かすのです。いいでしょう、天然の鍵穴。
さらに稀有なことにこちらの穴あきチェリーさん、極薄なのです。ほら、薄っ!
薄さゆえに軽くて扱いやすく、トレイやプレートのようにも使いやすいです。
もう1点、穴はあいていませんが節を活かしたチェリー材の作品があります。
右下が節の部分。
裏面。
この節も本来なら「欠け」と見なされ、削り取られたりボンドで補修されたりして影も形もなくなっていたのでしょう。それが運よく石田さんの手にかかったので何とか元の凛々しい姿をとどめることができたラッキーな節です。
よく生き残ったね!となでなでしたくなります(しました)。
こちらは極薄ではないですが一般的なカッティングボードよりは薄めです。

不良品とされるものでも見方を変えると磨けば光る原石になり得る。固定観念や一般常識に捉われず、原石を見極められる目を持ちたいものだなあとしみじみ思ってしまうカッティングボードなのでした。

ろくやおん。カッティングボード(チェリー無垢材) 各¥3,630
左・背の高い方:W220×D5×H410mm
右・背の低い方:W200×D14×H313mm

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